寄木張り加工の天板をつくってみた

こんにちは!
皆さんは床のフローリングなどに使用されることの多い「寄木張り(よせぎばり)」と呼ばれる加工方法があるのをご存じですか?
今回は高圧メラミン化粧板を使って、テーブル天板に寄木張り加工をしてみようと思います!
目次
- ・寄木張りとは
- ・加工の順序
- ・実際の加工
- ・完成品
- ・最後に
寄木張りとは
「寄木張り」とは、一般的にフローリング等の木材に装飾効果として幾何学的に敷き詰めるモザイクのことです。
角形のパターンを用いることが多いです。
有名な寄木張りのパターンに「ヘリンボーン」が挙げられます。

▲ヘリンボーン。床材をV字になるように張っていく。
加工の順序
1.ランニングソー…メラミン化粧板&基材&バッカーのカット
↓
2.高周波プレス…メラミン化粧板&基材&バッカーの接着
↓
3.サイザー…正寸カット
↓
4.エッジバンダー…エッジ貼り
の順で加工をおこないます。
今回は試作的な意味合いもあったのでこの工程順序ですが、本来ならBAZを使用した方が良かったと思います。
実際の加工
今回使うメラミン化粧板はシダーの柾目ダークグレイを使用します。
シダーとは、主にスギやヒノキ等の針葉樹を指します。
木目は柾目のものを使用します。
柾目については この記事で詳しく紹介しています。
1.ランニングソー

ランニングソーではメラミン化粧板など各材料をカットしていきます。
普段の天板ならラフカットだけで次工程に行きますが、今回は寄木張り加工なのでメラミン化粧板を細かくカットしていきます。
治具を使ってメラミン化粧板を二等辺三角形にカットしていきます。

各パーツを並べて確認。
直角も隙間なくキレイに出ているので、このまま次工程に移ります。

2.高周波プレス

次にカットしたメラミン化粧板と基材であるパーティクルボード(PB)、裏面のバッカーを高周波プレスで貼り合わせていきます。
その前に、メラミン化粧板同士を養生テープで貼ってキレイに貼り合わせられるよう、下準備をおこないます。

基材の方も中心を合わせられるようマーカーで線を引いておきます。

では早速貼り合わせます。
基材に接着剤を塗布し、バッカーの上にのせてから、メラミンを貼っていきます。

この時、マーカーの中心に合わせてメラミンを貼り合わせます。
ズレているとサイザーを通った後も、貼り合わせたメラミンが中心にならず、仕上がりに大きく影響するからです。

3分ほどで接着が終わりました。


3.サイザー
サイザーとは正寸カットをおこなう機械です。
ここで天板を寸法通りのスクエア状にカットしていきます。

ここで気を付けるべき点は、4つの角にメラミン化粧板同士のつなぎ目がピッタリ来るよう調節することです。
4つの角がズレていると、中心もズレてしまうのでカット前に念入りに機械の調整をおこないます。

つなぎ目が中心に来ており、左右対称の美しい天板になりました。
4.エッジバンダー

最後にエッジバンダーでエッジを貼り、付着した接着剤などの拭き取りをすれば完成です。
今回のエッジはダークトーンのシダー調メラミン化粧板に合いそうな黒のエッジを使用しました。

完成品

こちらが完成した寄木張り加工のメラミン天板です。
なかなか見ることのない独特な風合いの天板に仕上がったと思います。
今回使用したメラミン化粧板はエンボスが深い仕様なので立体感があります。
懸念していた接着剤のはみ出し等も見当たりません。
天板中心も基材が見えるような隙間もなくキレイに貼れたと思います。

4枚のメラミン化粧板をそれぞれ違う柄にしてみても面白いかもしれませんね。

最後に
今回はいつもとは違うメラミン化粧板の加工に挑戦してみました。
色柄や貼る位置で表情の変わるメラミン化粧板は選択肢の幅が広がりとても面白いと思います。
他にも様々な加工に挑戦していきたいと思いますので、
「こんな天板が欲しい!」
「こんなカットをして欲しい!」
といったご要望や質問等がございましたら、弊社HPのお問い合わせフォームから
お問い合わせいただけたら嬉しいです!
