基材(芯材)とは?パーティクルボードやMDFについて解説します
皆様こんにちは。
以前営業ブログにてメラミン化粧板についてお話ししました。
その中で、化粧板というのは「主に合板やパーティクルボード、MDFなどの基材の表面に化粧紙を貼ったり、塗装を施した物」と説明しましたが、「基材」の事については何も触れてませんでしたね。
化粧板は基材なしでは成り立ちません。
今回はそんなメラミン化粧板に必要不可欠な「基材」についてお話ししようと思います。
目次
- ・基材とは
- ・ハードボード
- ・インシュレーションボード
- ・MDF
- ・パーティクルボード
- ・まとめ
基材とは
基材や、芯材と言ったりします。MDFという言葉は聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。
弊社で使用している基材は「木質ボード」と呼ばれています。
木質ボードとは木の木削片(チップ)や繊維を接着剤などで固めて板にしたものです。
木質ボードは、
・ハードボード
・インシュレーションボード
・MDF
・パーティクルボード
の大きく4つに分けられています。
その中でも、ハードボード、インシュレーションボード、MDFは木材を繊維状にしてから成型するので、「ファイバーボード(繊維板)」と呼ばれています。
しかし、パーティクルボードはファイバーボードとは呼びません。
なぜかというと、パーティクルボードは木材を繊維状にしたものではなく、砕いてチップにしたものを使っているからです。
では、それぞれどのような違いがあるのでしょうか。
ハードボード
ハードボードは5mm以下の薄い物が多く、表面は平滑で、固く強い曲げ強度を持っているのが特長です。
金属板のように打抜加工、曲げ加工ができます。
固くて薄い、その特徴を利用して梱包材、養生材( 建築工事や引っ越しなどの作業現場で様々な場所・物に傷や汚れがつかないように保護する建材)などで使われています。
オーバーレイ加工※は一般的には難しく(出来ないことはないのですが)、メラミン化粧板の基材には不向きです。
※「オーバーレイ加工」とは、合成樹脂(メラミン樹脂やポリエステル樹脂など)や金属を合板に貼り付ける加工のことを言います。
つまり、弊社で生産している低圧メラミン化粧ボードの基材は、オーバーレイ加工が可能なものでなければならないということです。
インシュレーションボード
インシュレーションボードは、断熱性、吸放湿性、吸音性に優れており、軽くて、加工も容易です。
主に養生材、畳を軽くするための芯材に使われます。
ですがオーバーレイ加工は出来ないので、メラミン化粧板の基材になることはありません。
MDF
Medium Density Fiberboard(中密度繊維板)の略です。
中密度というだけあって、先述したハードボードとインシュレーションボードの間くらいの繊維の密度で作られています。
オーバーレイ加工が可能なファイバーボードで、弊社でも化粧板の基材として使っています。
製造工程など、繊維の密度以外にも繊維板には様々な違いがありますので、次回に説明しようと思います。
では、繊維の密度についてですが、具体的な数値を出すと難しくなると思うので今回は省略して図にしてみました。
パーティクルボード
パーティクルボードは先にあげた3つと異なり、ファイバーボードではありません。
断面をよく見てみると、繊維ではなく小片(チップ)のように見えると思います。
さらに、表面と比べると、中心部の木削片の方が大きく見えますよね。
つまり、中心部は密度が低く、表面は密度が高い状態になります。
こうした3層のつくりにすることで、板の密度を低くしつつも曲げ強度を大きくしています。
また、表面が平滑になるので、加工もしやすくなります。
パーティクルボードはオーバーレイ加工が可能で、化粧板の基材として使用されています。
この中でメラミン化粧板の基材として使用できるのはMDFとパーティクルボードだけです。
まとめ
今回の話をざっくり図にするとこんな感じ。
「JISとはなんぞや?」と思った方、JISについては次回お話しします。
表面上同じ色柄でも中身の基材が異なることもあるんですね。
もし、気になった家具があったら、基材にはどんな木質ボードが使われているか見てみてはいかがでしょうか?
次回も引き続き基材について、基材の製造工程とJISについての解説をしていこうと思います。
弊社ではメラスパン(低圧メラミン化粧ボード)の製造から加工を一貫して行っています。
メラスパンは、使いやすい色柄を選定し、単色・木目柄併せて常時20種類以上取り揃え小ロット受注にも対応しています。
メラスパンのサンプルは実際に手に取っていただくことも可能です。サンプルもお送りしておりますので気になった方はこちらから申し込みが可能です。
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